平成31・令和元年度事例 愛媛県立南宇和高等学校
平成31・令和元年度は、県立上浮穴高等学校・県立南宇和高等学校の学校図書館整備の支援を実施しました。
上浮穴高校ではディスプレイの工夫と蔵書の補完を、南宇和高校では除籍予定図書の選定に加え、レイアウトの見直しを実施しました。
上浮穴高校へ3回、南宇和高校へ3回訪問し、除籍予定とする資料等の選定や、書架の配置や、展示方法等について、助言や協力を行いました。
南宇和高校 第1回目訪問 令和元年7月11日
職員4名で、南宇和高校学校図書館を訪問しました。
南宇和高校は、平成30・令和元年度の愛媛県高等学校教育研究会図書部会の研究委嘱校であるため、担当の先生から以前にも除籍する資料について相談を受けていました。これまで長年、蔵書の刷新がされていなかったことから、前年度に約7,000冊を除籍していました。
そこで、「生徒にもっと本を読んでほしい。図書委員会の活動を活性化させたい。」と希望があり、当館が整備支援をすることになりました。
図書館は校舎の2階で、本校舎にある生徒の教室から外通路でつながっています。
運動場と体育館の間に位置しますが、明るく広々とした印象です。
冷暖房完備、閲覧席24席に一人用学習席も16席もあり、充実しています。
壁の三方には造りつけの書架があります。閲覧席の横には、ハンドル式移動書架があり、おかげで古い蔵書がたくさん収納できていました。

カウンターは珍しい半円型で、奥は司書室になっています。
しかし、かなり除籍したはずが、司書室は古い資料が天井までびっしり。おまけに、キャビネットや書架が、壁のように設置されています。

そこで、先生方と相談し、次のような支援を提案しました。
①司書室の古い資料の廃棄と郷土資料や雑誌など必要な資料を公開書架へ移動させる。
②除籍を迷っている公開書架の資料を、もう一度選定する。
③本のディスプレイや配架の工夫をする。
④入り口やカウンターをすっきりさせる。
⑤図書委員へ書架整理の方法等を講義する。
図書委員会の活動は今でも活発な様子で、絵の上手な生徒の作ったPOPを飾ったり、おすすめのコーナーを作ったり、工夫が見られました。

【図書館写真】(撮影:県立図書館、2019年7月)
南宇和高校 第2回目訪問 令和元年9月11日
職員4名で訪問しました。
前回訪問から2か月経っていましたが、夏休みや体育祭などで忙しい中、閲覧席の向きを変えることと、前回助言していた除籍予定資料の整理についてはほぼ完了されていました。
今回は、主に司書室にある大量の古い資料について、資料の保存状態や類書の有無、郷土に関する資料かどうか等を考慮しながら、職員が除籍予定資料の選定を行っていきました。このうち、活用できる郷土資料や参考図書等は、生徒の学習に活用するため、公開書架のハンドル式移動書架へ移動させることになりました。
また、資料を移動させ、空になったスチール書架1本と木製書架2本を室外へ移動させました。
事前に先生が声掛けをしてくれていたので、図書委員を中心に多くの生徒さんが活躍してくれました。
資料移動をバケツリレー方式で行ったり、書架の解体に運動部の生徒が活躍したり、とても助かりました。
7月31日に愛南町御荘文化センターで開催した「おでかけ県立図書館in愛南」で手伝ってくれた生徒もいて、和やかな雰囲気で作業することができました。

4時間作業してもまだまだ途中で心残りでしたが、後は学校へお任せして、研究委嘱校発表会までにもう一度訪問し、仕上げることになりました。

【図書館写真】(撮影:県立図書館、2019年7月)
南宇和高校 第3回目訪問 令和元年10月23日
職員3名で訪問しました。
前回、やり残していたことや助言していたことを

【図書館写真】(撮影:県立図書館、2019年7月)
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