平成31・令和元年度事例 上浮穴高校
平成31・令和元年度は、県立上浮穴高等学校の学校図書館整備の支援を実施しました。
上浮穴高校ではディスプレイの工夫と蔵書の補完を実施しました。
3回訪問し、助言や協力を行いました。
第1回目訪問 令和元年7月5日
職員3名で、上浮穴高校学校図書館を訪問しました。
上浮穴高校では、担当の先生が「生徒が気軽に来ることができ、居場所となる図書館を目指したい」と希望され、当館が整備支援をすることになりました。
図書館は本校舎とは別棟で、屋根付きの通路でつながっていますが、道を隔てた場所にあります。
建物も古く、冷暖房もありませんが、閲覧室は、閲覧机8卓、座席数32席と広く、壁の3方には造りつけの書架があります。
しかし、蔵書が約1,500冊しかありません。数年前に災害で多くの図書が使用できなくなり、廃棄したそうで、奥の本棚にはほとんど本がありませんでした。
整備支援前の図書館の様子

そこで、先生方と相談し、次のような支援を提案しました。
①当館の協力図書(最大1,500冊までを3か月~1年貸出、延長可能)を利用し、一時的に蔵書を補完する。
②同じく当館特別貸出(最大100冊までを1か月貸出、延長可能)を利用し、生徒の読みたい分野を補充する。
③本のディスプレイや配架の工夫をする。
④上浮穴高校の特色(林業)を生かしたコーナーを作る。
⑤家庭科の授業で保育園児を対象とした読み聞かせを行うため、絵本コーナーを設置する。
整備後の様子整備後の様子
先生方と一緒に、林業関係の本や小説などを、空いている棚へディスプレイしてみました。

【図書館写真】(撮影:県立図書館、2019年7月)
第2回目訪問 令和元年10月18日
職員2名で訪問しました。
前回訪問時の助言をもとに、林業コーナーや絵本コーナーを作られていました。また、本を面出しで配架したり、書架に飾り付けをしたりして、読書意欲を高める工夫をされていました。
第2回目訪問第2回目訪問
また、図書館のエントランススペースには、「県立図書館の本コーナー」を設置してくださり、当館の協力図書を上手に配架していました。
第2回目訪問
今回は、校内で利用されていなかった棚をエントランススペースに配置し、当館YAコーナー展示「『部活はじまるってよ』『委員会は?』」に使用した図書を面出し配架しました。
第2回目訪問
明るく素敵な図書館になりましたが、図書館が離れた場所にあること、専任者がいないため常時開館できないこと、という課題があり、生徒に来てもらいたいという最初の目標達成は難しいと感じました。

【図書館写真】(撮影:県立図書館、2019年10月)
第3回目訪問 令和元年12月4日
職員2名で訪問しました。
先生方のアイデアで、本校舎の2階、教育相談室に図書館の「分室」を設置されていました。
第3回訪問
前回訪問時に、図書館のエントランスに設置した棚を移設し、そちらへ「県立図書館の本コーナー」を移動させ、利用しやすくされていました。
教室からも近く、生徒や教職員の利用が増えたと喜ばれていました。
第3回訪問第3回訪問

また、図書館で図書委員12名を対象に、「図書委員スキルアップ講座」を開催しました。
公共図書館でのマナーや蔵書検索の方法、本の探し方、書架の上手な整理の仕方など、熱心に聞いて、楽しそうに書架整理をしていました。
図書委員スキルアップ講座図書委員スキルアップ講座
図書館にはストーブも設置され、ゆったりしたソファも置かれました。
第3回訪問
今後の利用に期待です!

【図書館写真】(撮影:県立図書館、2019年12月)
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