Ehime Prefectural Library
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令和7年度は、県立宇和島東高等学校の学校図書館整備の支援を2回実施しました。
宇和島東高校では、図書の配置や管理についての助言をご依頼されていました。
今年度は仮設図書館(アイテムえひめ)での運営であったため、読書振興グループ4名で訪問することができました。
図書館は三方の壁面に固定書架が設置され、館内奥側の半分には集密書架が配置されており、蔵書を効率的に収納していました。館内は日当たりや風通しがよく、明るく落ち着いた雰囲気です。また、館内には吹き抜けがあり、2階閲覧室へつながる階段が設置されているなど、開放的な空間となっていました。なお、2階部分の半分は進学課が管理する自習室として利用されています。館内では「黄色い表紙の本」や「心に効くハヤカワ文庫の100冊」など、様々なテーマ展示が行われており、生徒にとって魅力ある図書館づくりに取り組まれている様子がうかがえました。
宇和島東高等学校では、学校図書館管理ソフト「ELISE-Egg4」を導入しています。令和6年度からは図書館の管理・運営を国語科の教員が担当しています。
整備支援の一番の希望は、図書の配置や管理についての助言でした。新書や文庫が様々な場所に点在しており、本の返却時に分かりづらく使い勝手が悪いことが課題と感じているそうです。また、昨年度は数百冊の除籍を実施したものの、書架から資料があふれている状況とのことでした。そのため、まず除籍予定資料の選定を行い、その後、配置や管理方法について助言を行うこととしました。
除籍予定資料の選定は、分類毎に手分けして行いました。全国学校図書館協議会(SLA)の定める基準を参考にしながら、主に昭和期に受け入れられた資料を中心に候補を選定しました。今後は、各教科の教員による確認を経て、除籍の可否を決定していく予定です。当日は図書委員1名と委員長も作業に参加しました。
また、小論文対策として「ちくまプリマー新書」や「岩波ジュニア新書」などの新書シリーズを多数所蔵していることから、その活用例として『学校図書館』に掲載された「あらまし読み※」を紹介しました。
※新書や学術入門書等の情報読書資料を複数冊読むことを目標に、俯瞰的に読む総合的ラーニングメソッドのこと。
他校と比較して昭和期受入の資料が少なく、計画的に除籍が進められていることがうかがえました。一方で、伝統校であるため郷土資料も多く所蔵しており、貴重な資料については校史資料館への移管を検討してはどうかと助言しました。
〔参考資料〕
・全国学校図書館協議会制定学校図書館図書廃棄基準
・あらまし読み
第1回訪問を経て、受入から10年が経過した資料を中心に除籍予定資料を選定しており、多くの資料が除籍候補となっていました。特に新書については、その資料特性から一定期間経過後に更新していくことが望ましいため、学校側の方針に沿って選定を進めることとしました。
出入口付近の3連書架には、小論文対策として活用できる新書や「なるにはBOOKS」、教職員おすすめの本などをまとめて再配架しました。作業の際には昼休み時間中にも関わらず、多くの図書委員が積極的に参加し、作業を手伝ってくれました。
また、廃棄基準に基づいて選定を進めた結果、日本文学の小説が多数除籍対象となり、学校側でも判断に迷われている様子でした。そのため、代表作や映画化された作品、著名な作家の作品などは残すことを基本としながら選定作業を進めました。加えて、図書館を利用する生徒や教職員の意見も反映できるよう、一定期間を設けて「残したい本」を選んでもらうイベント形式の取組を行ってはどうかと提案しました。今後も日本文学の資料が増えていくことを考慮し、書架には余裕を持たせて配架しました。
歴史漫画やお仕事漫画が2階の書架からあふれていたため、2階へ続く階段下の書架で行っていた展示を一旦撤去し、その場所へ配架しました。
なお、寄贈の申し出があった除籍済みの郷土資料29冊については、資料の状態を確認した結果、保存状態が良好ではなかったため受入を見送ることとしました。
〔今後の課題〕
・今回の選定作業で残した単行本や新書の再配架を、3月中の完了を目標として進める。
・未整備の漫画資料にラベルやブックコートフィルムを貼付し、書架へ配架する。
・2階に配置している夏目漱石や三島由紀夫など日本文学の名著を、利用しやすいよう1階へ移動する。
今回の訪問をもって整備支援事業による現地訪問は終了となりましたが、引き続き作業が残っていることから、今後も電話やメール等で、必要に応じて支援を行うことをお伝えしました。
児童図書部門(読書振興グループ)
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